昭和50年頃から平成の初めまで、私は仕事で頻繁に出張しました。仕事は米国から輸入した印刷機の販売で、約15年間で沖縄を除く全ての都道府県を訪問しました。最低でも月1回、多いときは3回から4回、1泊または2泊の出張がありました。北海道、東北、関東、北陸、中部、近畿、四国、中国、九州の主要都市に何度も出かけました。また、新製品の研修、成績優秀者の表彰イベント、得意先の招待旅行などで、海外にも何度も出張しました。親会社のあるアメリカをはじめ、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシア、オーストラリアに行きました。
当然ながら、出張にはそれぞれの目的があります。国内か海外かを問わず、会社の経費で出張する場合は必ず成果が求められます。出張の目的を遂げ、求められる成果を得るには何が必要か。それは周到な計画と十分な準備です。行き帰りの交通、現地での移動手段、訪問先へのアポイント、現地での宿泊、出発から帰着までのタイムスケジュール、これらを調べ、手配し、いつでもチェックできる形にまとめるのが周到な計画です。そして、訪問先で必要になるであろう各種の資料、現地の地図、ガイドブック、着替え、洗面用具、身分証明書、旅費に見合う現金、クレジットカード、訪問先へのギフト、パスポートなどが準備の対象となります。
周到な計画と十分な準備ができれば、その出張は半ば成功したようなものです。後は体調管理に留意し、平常心で出発し、必要と感じるなら車中または機中で持参した資料に目を通し、必要でなければ本や雑誌を読むか仮眠を採り、リラックスした状態で移動します。注意すべきは道中での落し物や忘れ物、それに盗難です。乗車または搭乗する時に自分の座席とその周辺を十分に確認し、トイレなどで席を立つ時は盗難への対処を考え、目的地に着く直前には改めて所持品をチェックします。無事に到着すれば、その出張はほぼ成功と言って良いでしょう。